大阪屋は江戸時代後期創業の老舗旅館です。

初代中沢市郎左衛門が、江戸の豪商、大阪屋孫八のもとに修行し、草津に帰って「大阪屋」を名乗りました。

古くから文人・歌人が訪れ、看板の文字は昭和4年に投宿した俳人、河東碧梧桐の筆によるものです。

外観は創業当時の江戸時代から伝わる伝統的な建築様式「せがい出し梁造り」を再現しております。

せがい出し梁り造りとは、西上州の養蚕農家特有の建築様式で、張り出した軒、大きな白壁と黒い梁が美しい景観を創り出しています。

※「せがい(船枻)」とは、側柱上部から梁や腕木を出し出桁を支える部分を指し、和船のせがい(船の両側の舷に渡した板)に似ていることから名づけられたと言われてます。

創業当時の草津はこのせがい出し梁り造りの街並みだったそうで、それをいち早く再現したのが大阪屋です。

 

 

◾️大阪屋の温泉について

大阪屋は湯畑から徒歩1分という好立地にあります。良質な湯畑源泉を引湯していおり、和のもてなしを重んじた落ちついた雰囲気が特徴です。

毎分およそ4000ℓが湧く湯畑源泉の湯。pH2.1ほどという強酸性の温泉ですが、比較的肌触りの柔らかい源泉となっています。

草津温泉の源泉の中で最も温泉成分のバランスが優れているといわれ、この湯を求めて、定期的に療養に訪れる常連客もいらっしゃいます。

泉質は酸性・含硫黄ーアルミニウムー硫酸塩・塩化物泉です。効能は神経痛、筋肉痛、冷え性、切り傷、動脈硬化等によいとされています。

岩戸の湯は、明治時代から食料の倉庫として利用していた処を浴槽にした洞窟風岩風呂です。現在は貸切風呂として利用して頂いております。

 

 

明治政府に招かれたドイツ人医師・ベルツ博士を驚嘆させた効能である草津の湯守の歴史は、いわばその「湯の力」をどう生かし、伝えていくかの探究史でした。

日頃の疲れを癒し、温泉の力を使い、体の調子を整えて、健康でいて下さい。